【2015年(H27年)-Q1】施工計画 『総合施工計画書』って何?

みなさんウッキー!テミジカザルです。

今日から、建築士試験過去問を抜粋して、名前の通り、手短に!わかりやすく!解説していきます。

 

それでは早速、はじめていきましょう!

本日は「施工」から、

二級建築士【2015年(H27年)-Q1】

施工計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  1. 設計図書に指定がない工事の施工方法については、必要に応じて、監理者と施工者とが協議のうえ、施工者の責任において決定した。
  2. 総合施工計画書は、工事の着手に先立ち、総合仮設を含めた工事の全般的な進め方、主要工事の施工方法、品質目標と管理方針等を定めたうえで、監理者が作成した。
  3. 工種別の施工計画書における品質計画は、使用する材料、仕上り状態及び機能・性能を定めた基本要求品質を満たすように作成した。
  4. 基本工程表を作成するに当たって、施工計画書、製作図及び施工図の作成並びに承諾の時期を考慮した。
  5. 施工計画を検討するために、敷地及び周辺の状況の調査を行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は、2 です。

それでは、解説していきます。

 

総合施工計画書は、工事の着手に先立ち、総合仮設を含めた工事の全般的な進め方、主要工事の施工方法、品質目標と管理方針等を定めたうえで、監理者が作成した。」

総合施工計画書は、監理者ではなく、施工者が作成するものになります。

総合施工計画書とは?

総合施工計画書は、工事全体を円滑に進めるために作成される計画書です。以下のような内容が含まれます:

  1. 工事全般の進め方
    仮設工事や主要な施工手順など、工事の基本的な流れを明確化します。
  2. 品質目標と管理方針
    工事の品質を確保するための目標や具体的な管理方法を示します。
  3. 安全対策
    労働者や周囲の安全を守るための施策を計画します。

この計画書は工事の基盤となるものであり、すべての関係者が工事の全体像を共有するために重要な役割を果たします。


施工者が作成する理由

  1. 工事を実行するのは施工者だから
    施工者は工事の責任者であり、現場の実情や必要な作業を最も理解しています。そのため、効率的で現実的な施工計画を立てることができます。

  2. 現場の状況やノウハウを反映できるから
    施工者は、現場の条件(地盤、天候、周辺環境など)や資材・重機の特性を考慮し、適切な計画を作成します。

  3. 法律で求められる責任があるから
    建築基準法などの法律では、施工者に工事の安全・品質・工程を管理する責任が課されています。この責任を果たすため、施工者が計画書を作成します。

  4. 監理者は確認・指導の役割
    監理者は施工者が作成した計画書を設計図書や法令に基づいて確認し、必要があれば修正を指示します。監理者は計画の作成者ではありません。


まとめ

総合施工計画書は、工事の円滑な進行と安全・品質の確保を目的とした計画書です。これを作成するのは、現場の責任者である施工者であり、「監理者が作成する」という記述は誤りです。施工者が計画書を作成し、監理者が確認するという役割分担が、建設プロジェクトを成功に導く基盤となります。

 

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